utena.m.fの五感で学ぶ音楽学習法/ 音楽を描く  / 音楽リテラシー

前回の復習

ト音記号の右に書いてある分数のような縦2つの数字は
拍子記号というなまえだということが、判明しました。いまさらか。

ちょっと復習。 4分の4拍子の 上の4は何だったでしょうか?

はい。
答えはこちら 上の4

分母の4は一拍の規格

さて、今度は四分の4拍子の下の4です。

上の4の数字は、「4拍子」の意味だってことはわかりました。
で、じゃあ、その一拍のサイズは?  というのが 下の{4}になります。
その曲の 基本的、1 です。
(その1が 4っつずつくくられて進んでいくのが4拍子。)

この1のエッジがはっきりしているのが西洋音楽、記譜できる音楽の特徴です。
クラシックだけではなく、ポップスもロックもそうですよー。
ロッカーに楽譜はいらねえ、ってったって、バンドで共有して演奏やってるみなさんの音楽は楽譜にしたためる事ができるやつをやってるんです。
小節線のない現代曲では、逆にそこを取り払おうとする試みもありますが、日常という愛すべき空間で、私達が耳にする音楽は拍という細胞の集合です。

西洋音楽と日本の音楽の違い、というか、
なかなか日本の感覚が西洋の音楽になじまないのは、この1の単位のクリアさではないか、と私は考えています。
西洋の音の 「1」は時間的にみても空間的に見ても実に精密に、美しく、「1」を主張しています。
その一つとしてこの1拍の単位があり、これを真っ先にデカデカと書き込んでおくのです。

では、どんな 1の種類があるか

その基本単位の1。1でもいくつかの種類があります。
積み上がっているレンガをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
その一個(一拍)のサイズがいろいろあるというわけです。

そして{}分の4拍子の場合、 下の{}がその「1拍」のことを表しています。
え、でもなんで1拍のことなのに4なの?

は数ではなくて名前「四分音符」という名前のことです。
四分音符は、これ。

なんで紛らわしくも名前に数字がついているんでしょう?
これについてはまた追って詳しく説明したいとおもいますが、とりあえず、下の{}は数ではなく、名前、と覚えましょう。
}という品番のレンガ、みたいな。
そして、読み方は4分の4拍子ですが、分数とは何の関係もないので、
そこで困っている人がいたら、分数との関連性はリセットしておいてください。

4}分の4拍子は

が一拍の 4拍子です。

 

つまり {}分の4拍子とは
四分音符を一拍とした(下) 4拍子(上)の鼓動で演奏します」という意味です。

 

あれ、 でも4分音符が一拍というのは当たり前のことじゃないの?
なのにわざわざ書く?
いえ、これが、4分音符が一拍とは限りません。下の図をみてください。
いろいろあります。
とはいえ、四分音符のほかは、八分音符、二分音符 、くらいです。
ただ、単位が違うので、リズムのとり方も違ってきます。
ポップス・ロック の人は、まず四分音符以外の一拍単位には出会うことがないと思うので、そのジャンルの人は分母(下の{4})は無視してもいいレベルです。
でも、 クラシックはもちろん、このような表記はよく目にしますね。
ハープとか笛などの楽譜には時々紛れ込んでいるのでご注意。

例えば8分音符単位のものは、ノリのいい舞曲とか、揺れる感じの舟歌とか、に使われています。
二分音符単位の曲はゆったり感があります。古い曲にも多いですね。優雅とか、厳かな感じ。
つまり、拍は、その曲の雰囲気を生み出す要素となってもいるのですねー。

リズムが読めない、と思っている人はだいたいこの拍子記号から躓いていることがおおいようにおもいます。ですから、理解することが、リズム感の克服の大きな一歩になります。

基本単位が違うので、その上に積み上がってくる、リズムの組み方も違ってきます。4分の4拍子と8分の6拍子では、拍と拍子の構造も違っています。
これはちょっとした捉え方の変換が必要ですが、それも、まずは、ここ拍子記号の意味をよく掴んでおいてからやっと始められる理解ですね。
一拍の単価が身体的に受け入れられると、リズムを取るのに変な崩れ方はしなくなります(utena drawingがとっても有効です)。
が、その前段階として、この拍と拍子の理解が役に立ちます。

まとめ

拍子記号で表されている、拍というフレームと 拍子というフレーム。これの繰り返しが、音楽を前へ前へと押し出して行ってくれます。その単位を表しているのが拍子記号です。
音楽のいわばのりものとも言えるかもしれません。
拍子の入れ子に拍が入ることによって、あるいは、拍という単調な繰り返しに拍子というインパクトが加わることによって、そののりものは立体的な時間軸を構成します。
音楽は更にこの上にリズムを形成し、構成は更にきめ細やかに、またダイナミックに生まれ変わっていきます。

上では、拍を単位としてわかりやすくレンガにもたとえましたが、むしろ拍は、音楽の細胞といったほうがいいかもしれません。細胞が1個でありながら、更にその細胞膜の中に、細かく別れた役割の部分があるように、リズムを生むときには、一拍のなかも更に細分化していくことができます。でもそのときも、基本の拍の単位、それから、拍子という単位のなかで捉えることによって、迷子になることはなくなるはずです。


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