「ほうずきばあさん」は七曜工房さんで作っていただいたミソラ笛(うちではふくろう笛とよんでいます)で吹くことができます。ミ〜ラの4度の音階をテトラコードと言います。
ほおずきばあさん ほうずき おくれ
まだめが でないよ
ほうずきばあさん ほうずきおくれ
まだめが でないよ
・・・・(好きなだけ繰り返し)
ほうずきばあさん ほうずき おくれ
もうめがでたよ
はじからどんどんぬいとくれ。
遊び方はまた今度にすることにして、 今日は音の高低について、書こうと思います。
このわらべうたは ラソミ(あるいはレドラ)の3つのおとの上がり下がりで出来ています。
ミとラの間が4度になるので、テトラコード。本来テトラコードのテトラ(四の意味)はギリシャ時代の言葉で4本の弦、という意味だったそうですが、楽典などもみると、4本ではなくて 間の音程をしめすようになっているようです。このテトラ、というくくりは世界中にある音階にかなり共有できる感覚らしいです。このわらべうたはテトラコードといっても、音は3つしかありませんね。半音のないペンタトニックの断片のような音律です。はまあ理屈は程々にして・・・(興味のある方は小泉文夫の「音楽の根元にあるもの」がおすすめです。)
さて、これがどんなふうに私たちに響くか、子どもの心に響くか、ということを体験として捉えてみたい、というのがワークの一つの目的です。
ワークには、冒頭にも書いた七曜工房の笛を使います。大きいのと小さいのは一オクターブ離れているので、ユニゾンで吹くと、なかなか良い音です。笛という楽器は直接唇で身体とつながるので、その音程の上がり下がりを体で感じることができるのです。子どもたちがこの笛を使う時期はほんの僅かですが、質のある音程感覚をみにつけることにこの笛は大いに貢献してくれていると思います。大人の私達も童心に戻って初めて触れるようにこの楽器で音を確かめてみましょう。
私がこれをワークとして必要なことと思うわけは、音楽を教えるにしても習うにしても、現代の方法だけだとせいぜいバロック時代以降の理論だけを前提としているため、もっと本能的な、とか、実感に即した、という体験がすっ飛ばされてしまっていると感じているからです。理論だけでは、音程の感覚によって捉えられるメロディの動きを無機質なものにしてしまいかねないのです。この原体験にちかいところを基礎、基本とし、この質感を保ちながら、理論へと歩を進めたい、という思惑があります。でもこのワークだって 理論だけで終わったのではもったいない、じっくり味わいながら、と考えています。音楽の初心者とか、プロとかそういった垣根はこの際あまり関係ないと思います。なにさまみんな子どもに帰ってもらおうと思っていますし、過去の人になってもらおう、というのが意図ですから。
わらべうたが日本の子ども体験、としたら、 こちら グレゴリオ聖歌は西洋音楽の幼少期の体験、とでもいいましょうか。
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ワークは 東京での「音楽の基本体験講座」で受けることができます。
「音楽を描く」という方法も使いながら進めていきます。体験重視だからわからんときはわからん、といいましょう。一緒に立ち止まるか、 わからん、を大切にしながら進むか・・・その時々で考えたいと思います。
愛媛では、6月から毎月1回 土曜の午後7時からうてな音楽教室にて、行います。詳細は後日。
それぞれ個人レッスンも受け付けます。
七曜工房さんのHPはこちら →七曜工房