音楽の仕組みを伝える音楽教室がもっと増えるといいと思う

音楽の仕組みを共有するところ

とっても残念なことですが、
小さい頃にピアノを習っていたけれど、
おとなになったら、楽譜が読めないからピアノに触れることもない、(触れたいとも思わない。)という話をあまりにもよく聞きます。

でも、ごく基本的な音楽的要素・理論が実感とともに身についていれば、もし、それができていれば、事態は違ってたんじゃないかと思うのです。

音楽の仕組み

例えば、自分の心動いた曲に自分の手でふれてみたい、とおもっても、どうせ形になっていかない、というもどかしい状態・・

多くの人はそれを身体的な問題だと思っていますが、
7割ほど(目分量ですが・・)は音楽理解の積み重ねでカヴァーできるものです。

リズム感がない、と言いますが、拍子感と基本的なリズムの関係がわかっていけば、リズムは取れてきます。自分でも解読できます。

メロディも主音とそれぞれの音の間柄がわかってくれば、音の上がり下がりは”みえる”ようになってきます。

また、取り寄せた楽譜が難しければ、コードをみて簡略化して、その中から自分の心に響く音を拾っていくとか、調をかえて歌いやすくするとか、自分の尺度に合わせて無理なく楽しむことができると思うんです。それを1から10まで全部楽譜通りに拾って読んでいかなければいけなくて、でもわからなくって途中で、挫折・・・

そう、アバウトにできない、という悩みもよくききますが、それも、音楽の仕組みに触れてきていないからなんです。

ここで言っている音楽の基礎的な要素・理論というのは、単に理論だけとか、音感、とかいうのではなくて、音楽の基本的な仕組みのこと。仕組みを内側に取り込み、体感でも納得できることです。

だから単に 音符が読める、ということではないんです。

もし、そんな音楽のハードルが下がってきて、手が届くのだったら、ピアノのレッスンつまんなかった、もう弾かない、という人の数も減ってくすのではないかしら。

実際には、歌を歌ったり、楽器を鳴らしたりっていうこと、メロディーやリズムに触れているということは、それはすでに音楽の仕組みの中に頭を突っ込んでいることでもあります。そでだけで自然に仕組みが身につく人もいるけれど、演奏だけだと、大半の人は基礎の所をすっ飛ばしてしまいます。そして、基本ではなくて、もっと突っ込んだところに関してばかり詳しくなってしまって、つっこんでいったまま、という場面にもよく出会います。

学び方が偏ってしまったために、応用がきかない。

一曲、まるおぼえ、という学び方を繰り返してきた結果かもしれません。

これは、本人の学び方の問題、という前に、音楽教室での音楽理論の扱い方の問題が大きいのです。

音楽教室をやっている私はだから、そういう話を聞くと申し訳ないなあと思います。

で、一方、音楽を教えている側の私達ですが、
実は私達も、音楽の基本としての音楽がなんなのか、っていうところを教えてもらったことがありません。

そうなんです。

だから、音楽教室の先生ばかりを責めないでね。
無理もないってところもあるんです。

音楽講師も基礎を学べなかった

音楽大学を受験する時には、楽典(音楽理論)や聴音・視唱があります。そのための勉強は確かに音楽の基本的要素の訓練になっています。

でも、それはあくまで受験対策。

それが実際の音楽とどんな風に関わっているのか、とか、そんなことを学ぶ機会はほとんどありませんで、音楽大学というのは、「演奏する」が前提だし、私達も、演奏できればよかった・・・そんな基礎のない場所に家をたてるような、そんな学び方しかできてこなかった、ってわけです。

そして、どんなふうに教えていけばいいのか、ということを学ぶシステムもありません。私達が演奏できるようになることだけを目標としてきたように、生徒にも同じように、演奏できるようするのが仕事、と思っています。私も長年そうでした。

でも、30年教えてきて、本当にそれでいいの?

と思うようになりました。

冒頭に書いたように、
「ピアノ?習ってたけど、コンクールにもでたけど、今はなんにも心に残ってない」、というような話、とか、「ピアノ?習ってたけど全然わからないまんまだった」、という話をきくと、本当に胸が痛みます。

音楽の仕組みがわかればこんな楽しいことはない

楽譜を読めるというのは、音楽の仕組みそのものが読めるということです。

これはむちゃ面白いし、地道に学べばちっとも難しいものではないし、なにより、自分の中にたしかに残っていく成果です。

私は、ピアノ演奏 よりこっちのほうが一生ものにするために大事だと考えるようになりました。

ピアノ教室だけでなく、様々な場面で音楽を教える立場の皆さん、
演奏じゃなくて、 音楽、を伝えたい・・そう感じている人は少なくないはず。
基本的な音楽理論は、楽器もジャンルも超えて共有できるものです。
どこでも使えます。

だから、音楽を教える側ももう一度、 一から音楽理論、それも

「初めて音楽に触れる人」

に寄り添った音楽理論を学びなおして、みましょう!
と提案したいと思います。

そして自分にも普段のレッスンを思い返し、問い直してみたいと思います。

ちゃんと実感に即して、そして、構築性のある理論です。
使える音楽理論、生きた、といえばよいか。

そして、 世の中には、たくさん、「ちゃんと学びたい」と思っている愛好家の方達がいます。ニーズがあるということです。だから必ず、それは、世の中に還元して行くと思うのです。

だから、小さな音楽教室をやっている私とお仲間の皆さん、もう一回初心から音楽理解を積み上げてみましょう!不器用な人ほど、初心者の気持ちや苦労もわかるはずです。(私もその1人です。)

そして、

ピアノを習っていてよかった。
嬉しいにつけ、悲しいにつけ、ピアノがそこにあって、よかった、
と思ってもらえるような、
そんな音楽理解をベースにしたレッスンをめざしませう。

 

この記事を発信しているのは
utena music field.
山あいのち
いさな音楽教室です。うてな(台・萼)は高台とか花のガクなどの意味。一人ひとりが見つける音楽の、その下支えをしたいというおもいからつけた名前です。また日々の試行錯誤の中から生まれた、drawingによって音楽と自分とを結んでいく「音楽を描く」の講座なども開いています。
(管理人・itotohari38)

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