ヒンデミットの「音楽家の基礎演習」

過去に書いた読書記録を読み直して移築中なのだけれど、簡単にそのまま移築できるものとそうでないものがある。特に音楽関連の本は、考えが少しづつ変わっていたり、深まっていたり、逆にちゃんと読んでたのかな?もっと読み直さなきゃ、と思ったり・・これも取りあえず移築するけれど、和声の方なんかはもう一度開いてみようと思っている。だから、本の紹介と言うよりは、覚え書きみたいなものかな・・というか、全部覚え書きだな、私が自分の経路を見失わないために、移築している、という感じ。・・ということで、カデゴリー名を「本の紹介」ではなくて、「読んだ本」に変えよう。読んだけれど、分からない本だってあるし、書き手の言いたいことは分かるけれど、自分と立場が違っていたりすることもある。客観的にその本のことを紹介するって、改めて難しいことなんやなと思うと同時に、いや、思いついた自分の頭の中の流れをとらえていけばいいんだ、と思って、ちょっと気が楽にもなった。
だから、あくまで”
今の自分”、という視点を大切にしていこうとおもいなおしつつ・・
(当時考えていたことが言葉足らずになっていたところは少し継ぎ足したりしています。)


音楽が、楽しかったり、心に寄り添ってくれたりすることのわけは、音楽を音楽と認識できる人の心の構造にもある。身体の快楽もある。そして音楽が成り立ってきた結果の音楽理論もある。そのどれもを大切にしながら、だれにでも学べる音楽講座をしたい、と思い立ってから、ふと思い出したのは、本棚に眠っていたパウル・ヒンデミットの二冊の音楽テキストだった。この2冊は果たして、素朴な音楽体験と音楽を結びつける体験に役立つだろうか?

「音楽科の基礎演習」と「和声学」

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和声学の方、写真がありませんが、表装は音楽科の基礎演習と同じです。

ロマン派の理論からは大胆な変革を促しつつも、シェーンベルグの無調音楽には否定的だったヒンデミット。参考までに、紹介文をコピペ。

ヒンデミット

私は彼は音楽より前に著作で出会っている。もう一冊「作曲家の世界」というのもある。なぜ彼が目に止まったかというと、 ある種の体験に対して、彼はとても繊細で、具体的なものを持っている、という印象を持ったからだった。

ある種の体験。

それは多分、後のジョン・ケージにも、もしかしたら バルトークとかコダーイのテキストなんかにも通じてくるものだと思う。それは、聴覚の微細な体験が 自ずとつくりだすある種の「かたち」を、理論より重視しているということだ。

音楽と 形 といろ 動きは どこかでつながっている。

理論というのはそれをつなげて文化にしたものなのかもしれないけれど、体験であるところの、そのつながりこそが音楽体験なのかもしれない。

それをことさら強く感じたのはこの動画。(これは残念ながら今は見ることができません)

 

全部で30分あります。振り付けが本当に面白くて、私にはかゆいところに手が届く、というか、音と動きと色と形の共振が、バレエなどとはずいぶんちがう。心地よい。どこか共感覚的とでもいうか。でも、なにか足りなくないか?と自問する。

最初に紹介した、演奏家の基礎演習も 理論からではなく、導入からその微細な体験を重ねていくことにある。私は、すごく納得しながら、同時に、私の思う体験との重なりの違う部分もあることにこの映像で気づいた。

この感覚は新鮮だし、深めていくと楽しいし、役立つ。
でもそれで足りないもの。

それは普遍的なものを捉えるにしても、そこに存在する個人。

私はもっと個人的な出会いを大切にしたいのだ。

音と 種々の感覚との連動と 向き合うときに、人のもっと具体的な体験はどうなんだろうか・・連動しているだろう、というひとつの事実にハマり込んでしまっては見えない大事なものが。

ヒンデミットだけではなく、あの時代、音楽だけでなく、絵画でも建築でもこの新しい感覚に湧いていた時代にはまだ 意識化されていなかったか、生まれていなかったものなのかも知れない。

また、開国して西洋音楽を国策として取り入れた日本は、その頃演奏されていた音楽以前の音楽という根っこを持たないまま、先へいってしまっている。結果日本が受け取り損ねているもの。いまここ、という現実の中では、そういうことも私は一緒にやっていきたいとおもうし・・

。。ということで、

ヒンデミットの演習は参考にしつつ、やっぱりその時その時にしか生まれない 、その時代の必要としている具体的な体験は、いまここ、という場所で探していかなければ、と思った。

音楽ワークショップ 「音楽を描く]については こちら↓

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