大人のための音楽ワークショップ

器用でない人こそやってみてください

「音楽を平面に描く」の恩恵を一番に受けているのは私自身かもしれません。

私自身、安定したテンポ感をあまり上手にキープできないで、走ったり、遅すぎたり・・自分の奏でているものを整える力、なっている音を本当に捉える力がなかったのだと思います。それがいつの間にか、問題ではなくなっていました。
なぜなら、生徒さんたちとスケッチを繰り返すことで、私自身の演奏のテンポが安定してきたり、細かい音色を聞く余裕ができてきたりしたからです。たったそれだけのことですが、これは音楽の受け取り方に大きく関わってきます。私自身がそうでしたから、これは大人にとっても必要なもの、役立つものという思いも強く、いつか、もっとたくさんの人のためになるのではないか、という思いは、大人の皆さんとワークする前からずっと胸のうちにあったものでした。

縁あって、東京で大人向けのワークをやってみることになった時には、準備は十分に整っていました。実際、ワークショップやレッスンなどを受けられた方の反響も大きく、大人にも十分役立つものという確信も持つことができました。以来、子どものワーク以上に「音楽を平面に描く」は深まってきています。
これは、使う人の使い勝手によって、いくらでも変化し、たくさんの情報を拾うことができるものです。
描いている人の気づきの深さに合わせて、このスケッチワークは深まりを見せてくれます。
使えば使うほどに、また気付きのたびに、自分自身の体験とともに、このスケッチの成熟度も増し、演奏への影響も変わっていくもののようです。
「救われた」という表現をされる方も何人もいました。
これまで諦めていた、いろいろな癖やフレーズのつなぎ方など、自分自身で見つめながら、年齢にかかわりなく変化していくことができます。

また、実際に描いてみると、例えば、4拍子の曲をスケッチしても、皆同じにはなりません。一拍目が速い場合もあれば、ゆっくり立ち上がる人もいます。それが目で見て体験をして具体的に知ることが出来るのです。
また、音楽を細やかなレベルで共有するにはどうしたらいいだろう、などといった場合も、互いの思いが空回りすることなく、画用紙にあれころと描きながら具体的な話し合いができたりもします。
スケッチができたばかりの頃はこれは想定外のことでした。もともとは子どもを楽しませることが目的だったからです。けれど、実際にやってみるならば、この方法は決して子供だましではなく、人の感覚の細部に手が届く、実に具体的で便利なものだということに、すぐに気がつくことが出来るでしょう。
ジャンルも、レベルも楽器も問いません。
必要なのは、その人がなにを体験しているか、その人自身が振り返ることにあるからです。

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